太陽光発電システム
太陽の光を電気に替えられたら・・・という願いを実現したのが太陽光発電システムですね。
太陽光を使って個人が自宅で発電できるほどに性能が高まったのは最近ではありますが、古くから同じような発電能力を使って温水を作るようなものは多くありました。
太陽光パネルによって水を温めることで、風呂水を温めるための光熱費を抑えようとして普及していました。
しかし現在はいろいろな環境が整ったこともあり、太陽光パネルを使って発電をしてしまおうという取り組みになっています。
太陽光発電システムのいろいろ
太陽光発電は世界レベルで取り組みがなされているので、ここでは、
日本で、個人が、自宅でできる太陽光発電システム(2015年現在)
ということでできる太陽光発電について絞りたいと思います。
また、このサイトでは、一条工務店のi-smartで作る太陽光発電の家に沿って記載されているという点はご留意ください。
太陽光発電に必要なのは、太陽光パネルとパワーコンディショナーという2つの装置です。
後付け型太陽光パネルのデメリット
太陽光パネルといってもいろいろなメーカーが出していますが、そのほとんどは屋根の上に乗せるタイプです。
この後付け型で屋根に固定するタイプには2つのデメリットがあります。
1つは、屋根に固定するのでどうしても外れるというリスクがあります。
そしてもう1つは、載せられる面積に制限があるということです。
屋根の隅まですべて載せることは不可能なので、屋根の真ん中にちょんと乗っているような雰囲気になります。
建築面積に対して屋根の大きさも変わるので、できるだけ多く載せたいと思っても載せる面積がどうしても小さくなってしまうので、発電量も必然的に少なくなってしまいます。
屋根一体型の太陽光パネルのメリット
しかし現在は、屋根全体が太陽光パネルになっているものが存在します。
いくつかのメーカーでそうした屋根全面太陽光パネルという仕様のものがあり、一条工務店のi-smartでもそのタイプの屋根になっています。
この屋根一体型の太陽光パネルにはいくつかのメリットがあります。
まず、後付け型太陽光パネルの2つのデメリットが解決します。
屋根が太陽光パネルと一体化しているので、外れるという心配がありません。(竜巻などで屋根が飛ぶということは否定できませんが・・・)
また、屋根全体が太陽光パネルですので、パネルの搭載量が必然的に増えます。屋根の分だけ発電ができるということになります。
それに加え、屋根が太陽光パネルと一体化であるということのメリットがあります。
屋根が太陽光パネルですので、後付けの設備ではなく住宅(建物)の一部である屋根という解釈になります。
ですから、保険などを含めて、建物として扱いを受けることができます。
地震保険や火災保険などでは建物への損害に対しての保険がかかっていますが、この屋根が対象になります。
設備として見られると、設備へのメーカー保証などになります。
初期投資のいらない発電払い
私が一条工務店の太陽光パネル(屋根)を採用したいと思ったことが2つあります。
1つは、発電払いができるということです。
家の本体の値段は銀行ローンなどで支払いますが、屋根は別のローン契約を一条工務店と独自に契約ができます。
屋根といっても太陽光パネルですから、それなりの値段がします。
ですからその搭載のためも初期コストで断念してしまうことを回避するために、発電払いという制度があります。
年間発電量を想定しそれに応じた支払い方法を決定し、低金利でローンを組むことができます。
発電払いでは相当厳しい条件で売電金額を算出するので、よほどでない限り払えないということがなさそうです。
だいたい10年くらいで支払いを終えるような計画で組むとのことです。
発電状況をチェックしてくれている体制
また、その間、太陽光パネルが正常な発電をしているかどうかを、一条工務店が発電状況をチェックする体制をとっているとのことです。
一条工務店としても回収ができなくなるのは困るでしょうし、そもそも、このシステムで10年経ったということもないでしょうから、その点でこのようなものをサービスとして導入しつつ、状態をチェックしているのでしょう。
屋根以外にもカーポートなどで発電が可能
また、ソーラーカーポートも用意されていますし、ソーラーファームとして地面に置いた状態でも同じ契約で売電ができる仕組みを持っています。
ですから、たとえば自宅の裏に遊休地などのある人でしたら、そこに太陽光パネルを設置すれば、お金を稼ぎ出してくれるわけです。
私はソーラーカーポートと共に、20kw弱の発電を確保することができました。
売電のしくみと課題
発電した電気は、自身で使ったり電力会社に買い取ってもらったりすることができます。
自身で使った電力の余りを買い取ってもらう余剰電力買取の契約か、すべての発電電力を買い取ってもらう全量買取かの2者択一になります。
10kw未満の場合には余剰買取ができますが、10kwを越えると全量買取になります。
つまり、全量買取とは、自宅で発電しつつも、全部の電力を電力会社に売るということになります。
せっかく発電しても全部売ってしまうことに若干の戸惑いがありますが、現在では、使うより買取をしてもらうほうがお得な状況です。
何故かというと、やはり昼間の時間帯のほうが事業で使うための電力が必要になるためです。
昼間は、自宅に加え事業所での空調などの使用量が増えるため、そのための電力が必要になります。
従って、昼間の時間帯の電力は高くなっています。
一方、夜は自宅での電気は使うモノの深夜は電気を消して寝ているので電力が少しで済みます。
ですから、深夜電力は安いのです。
従って、深夜電力を有効に使ってお湯などを沸かし、昼間の電力を抑えるという考えになります。
また、発電した電気は蓄電池がなければ溜めておくことができないため、発電をしたその瞬間しか電気を使うことができません。
日中に使う自宅の電気は少ないので発電しても使い切れません。
ですから、余剰買取で使わない分は買い取ってもらうというシステムがあるのです。
またその電力の買取制度も、他の発電(風力やガスなどによる発電)との公平性の問題から、買取価格が年々下がってきています。
買取価格が下がると、その分だけ発電した電力が高く売れないので、太陽光発電システム全体のコスト回収が遅れます。
今後、一段と値段が下がってきますので、できるだけ早い段階で太陽光発電システムは導入する必要があります。
オフグリッドを実現できるレベルの住宅性能
私が太陽光発電を導入したいと思っていることの1つに、オフグリッドの生活を目指すためです。
それについての詳しい内容はオフグリッド(電気代ゼロ、電気自給)生活を目指すを参照いただければと思います。
しかし、オフグリッドを目指さないにしても、光熱費を抑えるための様々な住宅性能や設備は必須になるのではないかと考えます。
太陽光発電とQ値やC値のことは関係が深く、やはり住宅維持の大きな問題として光熱費などのランニングコストというテーマは外せないと思います。
太陽光発電で儲けるという考え方も必要ですが、できるだけランニングコストを下げるということも大切な一要素です。
これは戸建てを買うということでは実現できず、注文住宅でしかできない選択です。
ぜひ一度考えてみることをオススメします。
気になるキーワード